プロンプトエンジニアリング
プロンプトのチェーン化
大規模言語モデルを使用することは、ジャグリングのようなものだと考えることができます。1つのプロンプトでClaudeに処理させるタスクが多いほど、何かを落としたり、個々のタスクのパフォーマンスが低下したりする可能性が高くなります。したがって、複数のステップやサブタスクを必要とする複雑なタスクでは、タスクをサブタスクに分割し、プロンプトをチェーン化して、すべてのステップで最高品質のパフォーマンスを確保することをお勧めします。
プロンプトのチェーン化とは?
プロンプトのチェーン化とは、あるプロンプトの出力を別のプロンプトの入力として使用することを意味します。プロンプトをチェーン化することで、一連の小さくて管理しやすいタスクを通じてClaudeを導き、最終的に複雑な目標を達成することができます。
プロンプトのチェーン化には、以下のようなメリットがあります。
- 生成される出力の正確性と一貫性が、各ステップで向上する
- 特にエラーが発生しやすい、または処理が難しいサブタスクを特定することで、トラブルシューティングが容易になる
プロンプトのチェーン化を使用するタイミング
以下のようなシナリオでは、プロンプトのチェーン化の使用を検討してください。
- 複数のステップを含むタスク: タスクに、トピックのリサーチ、エッセイのアウトライン作成、エッセイの執筆、エッセイのフォーマット設定など、複数の異なるステップが必要な場合、プロンプトをチェーン化することで、各ステップにClaudeの注意を集中させ、高いレベルのパフォーマンスを発揮させることができます。
- 複雑な指示: 1つのプロンプトに指示や詳細が多すぎると、Claudeはそれらに一貫して従うことが難しくなる可能性があります。タスクを一連のチェーン化されたサブタスクに分割することで、各サブタスクのパフォーマンスを向上させることができます。
- 出力の検証: チェーン化を使用して、Claudeに特定の基準に基づいて自身の出力を再確認し、必要に応じて応答を改善するように依頼することで、より高品質の結果を確保できます。例えば、項目のリストを生成した後、そのリストをClaudeにフィードバックし、リストの正確性や完全性を検証するように依頼できます。
- 並列処理: タスクに複数の独立したサブタスクがある場合は、各サブタスクに対して別々のプロンプトを作成し、並行して実行することで時間を節約できます。
効果的なプロンプトのチェーン化のヒント
- サブタスクをシンプルで明確にする: 各サブタスクには、明確な目的とシンプルな指示が必要です。これにより、Claudeが理解して実行しやすくなります。
- XMLタグを使用する: 入力と出力をXMLタグで囲むことで、データを構造化し、プロンプトをチェーン化する際に次のステップに抽出して渡しやすくなります。
例
以下は、プロンプトのチェーン化を使用し、タスクをサブタスクに分割する方法を示すいくつかの例です。
ドキュメントと引用を使用した質問への回答
ここでは、Claudeにドキュメントと質問が与えられた場合、ドキュメントから関連する引用を使用して回答を生成してもらいます。
プロンプト1: 引用の抽出
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